いろいろなことを学んでいくとどうしてもある見方が出来上がります。
「これはこうでなくてはならない」という考え方です。
歯と経絡との関連で例えると「8番の歯(親知らず)は小腸経と心経に関連する」となっているので、小腸と心臓以外は関係ないと思いがちです。
しかし、癒道整体では8番の歯は膀胱や直腸、肛門に関連すると習います。
これは一見矛盾しているように見えますが、見方が違うとそうなるということです。
さらにいえばどの歯も身体のすべてと関連しています。
その中でより関連が深いところはどこかという問題なのです。
経絡的にみるのか、整体の見方でみるのか、また別の見方でみるのかということです。
現代の教育システムではこのようなものの見方を習う機会がほとんどないので、どうしても一方向的なものの見方しかできないのです。
私もそのような教育環境で生きてきたので、30代まではかなり偏ったものの見方をしていたと思っています。
40代になりホメオパシーを本格的な学び始めてやっと多角的な視点を手に入れることができました。
多角的な視点から治療するようになると、自分がいかに狭い視野の中で生きてきたのかがわかりました。
それが何かとても息苦しかった原因であったとも納得できました。
治療法もそうですが、何々メソッドと名のつくものは無意識にそのメソッドに当てはめてしまうリスクがあることを肝に命じておかないと偏ったものの見方になってしまいます。
どんな事象にも柔軟に対応する能力を身に着けるには「囚われない姿勢」がとても大切なのです。